140、「俵屋のおもてなし」と「赤の女王」

桜前線が例年より早くやってきました。

開花宣言がされてから肌寒い日が続いています。 少し長くお花見ができそうです。

 

先日、BSで俵屋さんの特集番組を放映していました。

俵屋さんと言えば、京都で一度は泊まってみたい宿。

京都最古の宿。 300年の由緒ある宿。 

主人佐藤年さんの美意識。 おもてなしの極意。 いろんな形容でたとえられます。

特に、俵屋さんの料理はお客の都合で決められます。

 料理の配膳は、客室係の判断にゆだねられています。

 客室係に求められているのは、お客 一人一人の好みや特徴を感じ取る力です。

 お酒はどれくらい召し上がるのか 。食事のペースはいかほどか 。

客と触れ合う わずかな時間の中で 見極めるのです。

主の佐藤さんがおっしゃるには、「お客様の気配っていう事を常に感じなさい。」

「お客様が何を思ってらっしゃるのか、何が 嫌なのか、 何がお好きなのか、

一度お目にかかれば、その方の趣向がわかる。」

「サービスは心だと世間一般では言われるが、私はサービスは知恵と思う。」

もてなしは知恵であるという事。 まさにその通り。 気遣い・心遣い。

知恵は心配りなのかも知れない。 完全に琴線にふれました。

 

俵屋さんの精神は、「物事が同じにとどまるためには、変化し続けなくてはならない。

移ろう時代に合わせて、変わるべきは変わらなければならない。

 ものごとが同じにとどまるためには 変化し続けなくてはならない。」

 ルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』に登場する赤の女王の

『同じ場所にとどまるためには、絶えず全力で走っていなければならない』

という言葉にちなむ『赤の女王仮説』と同じです。

たとえ物事が順調に運んでいるように思えても、

常に変化・改善に取り組まなければ、後退や衰退を招きます。

新しい物事に取り組んだり、受け入れたり、理解したりする事は容易ではありませんが、

環境や事情は常に変化し、向き合いたいと思います。

変化なくして成長・成功なしです。

 まずは、自分自身の間違いに気づく事。これまでのやり方が正しいのか。

思い込みではないか。 間違いに気づき、行動を変える。

頑張って、頑張って、ようやく同じ場所にとどまっていられます。

それ以上をかなえるには、変化しかありません。

俵屋さんは、常に変化しています。 会社は、自分は変化しているのか。

自問自答です。