98、暑中見舞い。

 連日の酷暑の中、一通の絵葉書が舞い込んだ。

聞くと、息子のクラスの子供たちに、担任の先生が出した暑中見舞いの絵手紙との事。

決して上手い絵でも、きれいな字でもないが味がある。(先生ごめんなさい。)

少なくとも私の心には十分響いた。

絵には、成熟前のトマトが絵描かれ、『 これから熟す 』と書き添えられている。

見たままを、そのまま切り取り、絵にしたのか、

それとも子供の未完から成熟への味来を願い、絵手紙を書いたのかは定かでないが、

『これから熟す』 よいフレーズだ。

子供達はまさに青いトマト。

青臭く固く、まずくて食べられい程未熟だが、強い生命力と未来がある。

私たち大人は、知恵や経験があり、熟れていて実に美味い。

但し、未来や時間は少ない。

私たち大人は、経験や知恵を次世代に授け、繫いでいく使命がある。

子供達が、どんな風に熟し、完熟していくのか楽しみで仕方がない。

 

 

97、いつまで一緒に。

 先日、小学生の息子、次男と三男と長野県の霧ヶ峰にトレッキングに出掛けた。

快晴の中、涼風走る高原をゆっくりと歩いてきた。

標高が高くなると、空の青さはひときわ引き立つ。

宇宙に吸い込まれそうなスカイブルー。この青さを感じに山旅をしようという感じもある。

霧ヶ峰の最高峰、車山山頂は、ロープウェイで上がって来る人たちも多いため、

観光の方も含めてごった返している。

それでも360°の大パノラマからは、蓼科山から八ヶ岳、甲斐駒の南アルプス。

富士山や中央アルプスは残念ながら顔を隠していたが、

浅間山や秩父の連山まで見渡せた。

 

下山中、どんどん下りていく子供達を見ていて、手が離れていくなと痛感した。

すでに高校生の娘や、中学生の息子は自分の価値観や信念をもち、

自分のライフスタイルを作りつつある。

親と一緒にいるのが、うざくなるのは当然だ。大きくなった証拠。

ただ寂しくなるのも、これまた事実。うれしさ反面、せつなさ反面。

いつまで一緒に歩いてくれるのかな。

 

帰りは松本に立ち寄り、松本城を見学してきた。

先日テレビでお城の特番を放送していたので、子供達はお城に興味深々。

足軽目線で城を見るぞと意気込んでいた。

考えれば、これまでにもプライベートや出張先で、

北は弘前城から、仙台青葉城、小田原城、高田城、静岡駿府城、浜松城、掛川城、

岡崎城、犬山城、岐阜城、名護屋城、大阪城と何故かたくさん城を見てきた。

威厳や風格に惹かれるのか。日本人だなと感じる瞬間だ。

子供達は自分のDSでお城撮影会。よい構図を探し、シャッターを切る。

お濠に突き出す、月見槍は、まさにお月見をするのに開放的で、風情満点。

心地よい風が通り、こんな場所で月を愛で、一献酒を酌み交わしたいものだ。

子供達と酒を飲める日が来る事を夢見て。

 

96、悲しいほどお天気。

 梅雨明け10日は、日中の雨がない。

例年通りの恐ろしい暑さが続いた。

台風や豪雨などで、また変な夏を感じたが、今年も暑い夏が来た。

携帯の防災速報が連日鳴り響く。酷暑のマークが突き刺さる。

伊勢崎市は言わずとしれた酷暑地帯。近隣の館林市は連日の暑さ日本一。

39℃も観測するやっかいさだ。

熱中症予想は、日に3回出る。 警戒・厳重警戒・危険の3段階だ。

運動は原則禁止。水分を十分に補給する事。 この速報が毎日。外は熱風。

さらに雨の日は一転、大雨予想の豪雨速報ばかり。

どうなってしまったのだろうか。日本の夏は。

 

悲しいかな、ミスもあった。

失敗は誰にでもある。但し次に起こさない。

失敗を最小限に、未然に防ぐのがプロだと思う。

前にも言ったかもしれない。

クレームはお客様の率直な声だ。

困っているから早く解決して欲しいという事。

お客様は困っている。困っているから早く対応する。当然だ。

クレーム=怒りではなく、対応が悪いからお叱りを受ける。だから怒らせてしまう。

すべてこちらが、悪いのだ。

きちんと向き合い、対応する。これしかない。

しかし、しょうがないとか、あれが悪いとか、これが駄目だと言い訳をする。

逃げる事を選択する。

駄目であれば、他でカバーすればいいという類の話ではない。

今きちんと向き合えない奴が、これからも出来るはずがない。

大事な事を先送り、逃げる。

今を大事に出来ない奴に未来はない。

悲しい限りだ。心苦しい。申し訳ない。

向き合う。誠実に。大事に。

心はどんよりしているが、外は 『悲しいほどお天気』 だ。